長福寺

参道に三十三観音、楼門があるが、本堂はRC造。

(岩手県久慈市中町2丁目)

種市町を過ぎると、国道は海岸線を離れて山の中を走る。このあたりの海岸は断崖になっているらしく、海岸線に沿った道路がないのだ。

時間も遅くなってきたので、今日の宿泊予定地である久慈市まで一気に車を走らせる。

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久慈市についたころにはもう日が暮れていた。今日最後の寺を一ヶ所だけ見ることに決め、駅近くの長福寺という寺に立ち寄った。

山門は薬医門で、参道には松の木が茂り、雰囲気は上々。

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参道の左側は三十三観音ミニ霊場になっている。

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少し進むと石段があり、その上には楼門が見えてくる。

正面唐破風付き、二階が花頭窓、木鼻には象の彫刻がついているような、ややくどい印象の楼門だ。江戸後期の建築だろうが近年補修されたようで、まだ真新しさも感じられる。

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楼門を入って右側には袴腰鐘楼と十三重石塔。

楼門にはハシゴがかかっているが、残念ながら2階にフタがしてあって登れない。

鐘楼の袴腰部分は、押し縁(外側から板を固定する縦の材)を用いない“鎧張り下見板"という意匠だが、ちょっと奇をてらった感じを受ける。

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本堂はRC造で正面3間だが、木造だったら5間はあるだろう広さだ。そこに3間しかないものだから柱間が間延びした感じがする。

境内には他に、水盤舎、玄関、庫裏、寺務所。寺務所は曹洞宗の岩手県出張所になっていて、寺務所だけでも普通の寺の本堂くらいの大きさがあった。

(2000年10月05日訪問)

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