国道247号を南下する。武豊駅を過ぎるとそれまで街中を通っていた道は昔の海岸線と思われる風景の場所に出る。もっとも海岸は工場で埋め立てられ海はまったく見えないのだが、道の片側の空がぱっと抜けたような、海岸線独特の景色に変わるのだ。ほどなく願掛け千体地蔵徳正寺の入口の看板が現われる。先を急ぐ旅ではないので、千体地蔵の看板につられて入ってみた。
山門は薬医門だが、寺の外見は郊外の民家ふう。
外から見ると民家のように見えるのは、山門を入った正面が書院になっているからだ。書院が本堂になっているというべきなのか。
書院の右側には納経所。この寺も知多八十八ヶ所の札所である。
書院の左側は小さな宝形の堂が接続している。子安地蔵堂。この中に千体地蔵が祀られているようだ。
水盤舎、宝篋印塔、行者堂。行者堂にはなにやら役行者のようないでたちの石像が祀られていた。
寺の前は駐車場になっていて、背の高い火の見櫓があった。
その背後に見えるのは造り醤油屋(?)のイヅマンの醸造所である。寺へは醤油蔵のあいだの道を入る。
(2001年11月25日訪問)