斉年寺。
雪舟の最高傑作、国宝「恵可断臂図」を所有する寺である。どんな寺なのかと思って、立ち寄ってみた。(「恵可断臂図」は京都国立博物館所蔵)
山門は三間一戸の薬医門。
普段は山門をクルマで通過し、境内に駐車できるようだが、この日は法事をやっていたので、表通りに駐車させてもらった。
薬医門を過ぎると、クロマツの並木が続いていて、一間一戸楼門が見えてくる。
本堂‥‥‥。
「恵可断臂図」を所有する寺というから、禅の極地のような寺を想像していたのだが、かなりイメージと違っていた。
本堂内では「恵可断臂図」の模写が見られるらしいのだが、読経の真っ最中とあって、さすがに見学はできなかった。
本堂の左側には、東司、庚申堂(写真中央の小祠)、不動堂(写真奥)。
本堂の右側は庫裏、袴腰鐘楼。鐘楼はかなり立派なものだ。庫裏の前は石庭になっている。
鐘楼の先には土蔵があった。おそらく輪蔵であろう。
輪蔵の隣には寄棟造の観音堂。
他に、境内には四方の方角に合わせて、四天王が祀られていたり、狭いながらも見るべきものは多い。
法事で本堂に入れず、うろうろしていたら寺の人が雪舟のしおりを持ってきてくれた。親切な寺であった。
(2002年02月10日訪問)