柏木宿の町並み

高崎と伊香保をむすぶ街道の宿場町。

(群馬県榛東村広馬場)

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柏木宿。19区稚蚕共同飼育所を探しているときに通った集落。

午前中に訪れた上野田と同じように、屋号の看板を出して宿場ムードを煽っている。

これって、誰を喜ばせようとしてるんだろう? (私はうれしいけれど。)

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こうして見ると、それなりに古い街道の雰囲気はある。

上野田にしてもそうだが、街道にそって家並が発達したというだけであって、いわゆる「旅籠が軒を連ねる宿場」ではない。こういう町並みを表わすカテゴリってあるのだろうか。

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案内図によれば、柏木宿は「伊香保街道」の宿場町ということになっている。

伊香保街道は、高崎市街から渋川方面に向かう通称・渋高線(三国街道)から第一病院付近で別れ、上越新幹線に沿って北上する街道だ。通称・安中線との交差点付近が最初の宿場、出井宿。次の宿場がここ柏木宿となる。

柏木宿を過ぎると、黒髪神社の参道を右に進み、相馬ヶ原の自衛隊演習場内を通過して、ハルナグラスのある農免道路へ出て水澤寺へと至る。水澤寺から伊香保までは、上野田で紹介した水沢街道と一緒だ。

確かに、街道と言われてみれば地図上では道を描けるのだが、途中で自衛隊の演習場で分断されるのと、ハルナグラス付近の道路の様子からして全体像はイメージしにくい街道だ。

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柏木宿の中で見かけた巨大農家。

豪農と言ってしまってもいいのではないか。養蚕のために巨大化したのだろう。

外観は2階建てだが、煙出しの高さからして、内部はおそらく3階建。

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瓦葺きの入母屋屋根がすごい。

寄棟や切妻に比べて、入母屋は築造にも保守にもお金がかかる格式の高い屋根なのである。

この農家の屋根は軒の出も深く、妻飾りは狐格子。ほとんど寺院の屋根の造りであり、かつての繁栄ぶりがしのばれる。

(2008年05月01日訪問)