源英寺は前橋児童遊園地「るなぱあく」の北側に敷地を接してある寺。
かつて、遊園地に観覧車や飛行塔があったころ、それらに乗ると他にあまり見るものもないので、寺の墓地や本堂を上から眺めた記憶がある方も多いだろう。
山門は袖塀付きの薬医門。
この寺は江戸時代の大名、酒井重忠の(元)菩提寺である。いまも自画像を伝えているという。
重忠は徳川家康の家臣で関ヶ原の戦いのあと前橋に3万3,000石の所領を与えられ、近世の前橋城を築いた人物。「下馬将軍」とあだ名された大老酒井忠清は、重忠のひ孫にあたる。
酒井家の菩提寺はのちに市内の龍海院へと変わり、重忠の墓所もそちらに移されてしまった。
本堂は直線的な入母屋造。
玄関と庫裏。
玄関に付属した建物は、客殿かなにかだろう。
境内には、信徒休憩所がある。
公園などの散策で訪れたひとが休憩してもいいようだ。
土曜日の午後2時から、無料の座禅会も開催している。
本堂の裏のほうへ行ってみよう。
本堂の横には無縁仏の置き場。
舟形や駒型の墓石が目立つ。
江戸初期~江戸前期くらいの墓石が多いのではないか。
墓地は児童遊園地の北側に広がっている。
飛行塔からこの墓地、眺めたなあ・・・。
墓地の南側には土手が続いている。これは前橋城築城のときに作られた人工的な地形だと思われる。
前橋城に生活用水を引いたとされる風呂川はこの上を流れている。
(2015年12月20日訪問)