丸亀城に来てみた。日本には江戸以前に建てられた天守閣が12ヶ所現存している。丸亀城はそのひとつ。
讃岐平野に多く見られるメサとかビュートといった独立峰の小規模な山の上に築城された平山城だ。
私は城郭は特に好きというわけでもなく、12城のうち8ヶ所までは見学したことがあるが、残り4ヶ所はその街まで行っても素通りしてきた。
その理由は、隅々までチェックするのが大変で時間がかかるわりに、自分自身には城に対する大した知見もないからだ。たぶん城好きな人のblogで、もっと的確かつ詳細に紹介されているであろうことを、いちいち記事にするのもどうかと思ってしまう。
大手二の門とされる門。
型式としては高麗門である。このように、後方の控え柱に屋根を載せて、門扉を格納する型式の門を言う。
お寺の山門にもときどきあるので何度か説明しているが、どちらかといえば城郭建築のカテゴリであろう。
二の門の両側は石段があり、築地塀まで登れる。
築地塀の鉄砲狭間。
フタが閉じられるようになっている。
こちらは矢狭間。
二の門を入ると桝形になっていて、右側に大手一の門がある。型式としては櫓門。
大手門から天守までの標高は60mもあり、ちょっとした山登りだ。
石垣も高く、堅牢。
二の丸まで登ってきた。
城のなわばりは複雑で、小さな曲輪がいくつもある。
このへんはあまり知識がなくてもとにかくカッコいい。
築城時にはこうした小さな曲輪にも建築物があったのだろうか。
天守閣は三層三階。
城下町から見える側には唐破風などの派手な装飾があるのもお約束か。
裏側から見ると豆腐みたいにのっぺりしている。
せめて下見板の黒い装飾だけでできなかったのか。
とはいえ、都市にある天守閣としては、石垣の威容と合わせて「まさに城下町」という景観である。
他所から観光で来た私たちにすら、日本の古い街への憧憬をいだかせる。
櫓の内部も見学できる。
ここは1階。
2階。
3階。
窓は少ないので、3階まで上ったからといって、特に眺望がよいというわけではない。
どちらかといば、本丸の四隅にある櫓台のところからの展望がすばらしい。
丸亀市と瀬戸内海を一望にできる。
城の東、下写真の右端にある富士山のような形の山は讃岐富士といわれる飯野山。
二回ほど登ったことがあるので、機会があればいつか紹介したい。
城郭以外の施設について見ていこう。
城山の麓には亀山動物園とこどもの国という遊園地がある。
かつては乗り物もあったのだろう。
いまは切符売り場が残るのみだ。
動物園はあまり珍しい動物がいるというのでもなく、ぱっとしない。
こどもの国というエリアにあった滑り台。
乙女台だ。讃岐平野は乙女台多いなあ。
真横からみたときの滑降部の薄さがこの台の特徴。
滑り台の横にあった不細工なコンクリ山。
ライオンズクラブのオーナメントがあった。
もしかして、会員のハンドメイドか。
園内にはほかに、ブランコとの複合台もあった。
滑降部とブランコの振りが同方向になっているというのは、鳴門市岡崎で見たが、これはそれが二連になったという豪華版だ。
さて。この滑り台をもって、四国と関西の滑り台紹介記事をいったん終わりとしたい。
このころ私は徳島のタウン誌『あわわ』に路上観察系の連載を持っていて、近々の号で滑り台について書くことになっていた。そのためにこれまでに紹介した190ヶ所の中から厳選し撮影をやり直す作業に着手することになる。これからしばらくは滑り台の再訪が続くのだ。区切りをつけるにはちょうどよい頃合いだろう。
もちろん今後はそれぞれの旅行記の中で出会った滑り台を紹介していくつもりである。
(2009年05月05日訪問)