北向地蔵尊

下の病に霊験あらたかといわれる流行り神。

(山口県宇部市西岐波)

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北向き地蔵は宇部市郊外の丘陵地帯にある寺、というか、流行り神。

伝説では、この地にはいつのころか、おそらく戦国の世だったか、武士達が騎馬の鍛練をする馬場があったという。その後この土地は長者の地所になり屋敷が建てられた。だが夜になると屋敷の中で馬の蹄の音がして寝ることができなかった。しかたなく長者は屋敷を取り払い、ここに地蔵を祀ったという。それが北向き地蔵の始まりである。

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境内には資料館がある。書画や刀剣が展示されれいるというような看板が出ていたが、閉館中だった。

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本堂の前には耐火レンガで出来た巨大な香炉がある。

このネコ、よくこんな煙たいところに居るなぁ。

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線香を買って奉納することにした。

線香の包み紙は北向き地蔵のオリジナルである。

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建物は地蔵堂のみ。つまりこれが本堂ということになる。

RC造で斜面に建てられていて、堂内が階段になっている。建築物としては面白い造りだ。

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堂内にはたくさんの千羽鶴と御神籤の販売機があった。

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地蔵は小さなお像だ。着せ替えや供物の交換などをするためか、基壇の上に登る階段があり地蔵の横まで行くことができる。

建物は外から見ると2階があるように見えるが、中は1階。

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ところで、この寺の境内には妙にネコがたくさん住み着いている。先ほどの香炉のところにも何匹かいた。人懐こいネコが多い。

野良というより、地域ネコか、飼いネコが捨てられたものみたいだ。「ご自由にお持ちください」という張り紙が出ていた。

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なかなかの美人ネコもいる。

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ちょっとベンチに腰掛けていたら、すぐに寄ってきて膝の上に乗ってきた。たぶん、元飼いネコだったのだろう。

ネコを飼いたいと思っていたので、この子を連れて帰ろうかとも思ったが、まだ見る寺があるから徳島県に帰るには10時間近い移動になる。ちょっとネコには大変だろう。

残念だけどネコを置いて次の寺へと向かうことにした。

(2004年05月04日訪問)