ティッサーディ洞窟

磨崖仏の寺に洞窟が新たにオープン。

(ミャンマーカレン州パアン)

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再びミャインジーグー街道を北へ。以前は心細いような田舎道だったのが、いつのまにか片側2車線の道路になり中央分離帯の工事までが始まっている。

国道でもデコボコ道があるというのに、なぜこの地方道にこれほどの力が入っているのか理解不能。写真を見てわかるとおり、たいして交通量のない街道なのだ。もしかしてこれは公共工事ではなく、ミャインジーグー寺院の信者たちの寄進による工事なのではないか。

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2014年11月の同じ場所の様子。道幅は1/4くらいしかなかった。

そしてまず、電気が来ていない。

カレン州では5年でこれほど風景が変わるのだ。

次に来るときには中央分離帯付き、片側2車線のハイウェイになっているのだろう。

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写真の山はノンカミャイン山。そのふもとにあるテッサーディバディヨゥシントウ寺院は2014年に訪れている。

その後、この寺の前を何度か通ったのだが、どうも鍾乳洞をオープンさせるために工事をしているようなのだ。ぼちぼち工事も終わったのではないかと思い、再訪してみた。

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この寺の見ものはなんといってもこの彩色磨崖仏。

それだけでは飽き足らず、新たに鍾乳洞を開発していたのだ。

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この写真は2014年に来たときの様子。

そのとき「洞窟みたいなものが見える」とは思ったものの、まったく取り付く方法がなさそうだったので記事ではあえて紹介しなかった。

それがいつのまにか洞窟にパゴダが建設され、洞窟までの階段作られていたのだ。すごいなぁ。こんな洞窟寺院が新規オープンするなんて。日本ではほぼ考えられない。

この崖は山体の斜面が崩壊して、中の鍾乳洞が露頭したというもののように思われた。崩壊があったのは、10年前なのか、100年前なのかはわからない。でもそこだけ地肌の色が違うし,植物が生えていないから、1,000年はたっていないのじゃなかろうか。

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洞窟へ登ろうと思って近づいてみると、まだ歩道の整備が終わっていない。

簡単そうなヤブに見えるけれど、サンダル履きなので滑って簡単には登れない。

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どうやらまだ完全オープンには至っていないようだ。

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斜面の後半、特に斜度がキツイところの階段は完成している。

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その階段というのが、近くで見ると尋常ではない斜度なのだ。

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こういう無茶苦茶な階段、ミャンマーの山のパゴダではときどき体験する。

個人的には好きなんだよなぁ。

日本にも山寺で見かけるときがあるが、立入禁止になっているケースが多い。

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手すりがあるから登れるけれど、ひとつ間違うと死人が出そう。

階段を登り切るとデッキがあり、そこからミャインジーグー街道を見渡せる。

おりからお寺で読経のライブ放送をやっていて、静かな田舎にお坊さんの声が響き渡っていた。

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まずパゴダのほうへ行ってみよう。

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手すりの内側はベンチになっていて休みながら風景を見られるようになっている。

ミャンマーの寺は、境内にベンチがよくある。

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パゴダの裏にも窪みがあるが、奥行きは10mほどで奥は続いていない。

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パゴダから見て反対側に洞窟状のものが3つある。

一番上の穴❶は現在のところまったく行く方法がない。

❷、❸は2階構造になっていて、1階と2階は別の穴だ。

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❶の穴。

将来、梯子でもつけば行けるかもしれない。

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先に下の❸ほうの穴に降りてみる。

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中は瞑想所のようになっていたが、こちらも15mほどで行き止まりの浅い穴だった。

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次に❷の穴へ。

まだ穴へ入る道が整備されておらず、崖にしがみついてなんとか2階へ飛び移らなければならない。

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こちらも瞑想所が作られているが、洞窟は奥に続いている。

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深さは50mほどか。

奥まで入るには懐中電灯が必須。

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壁に虫食いのように穴があって、それぞれに仏像が置かれていた。

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まだ洞窟の開発は完了していないようだが、とりあえず見られる範囲は見ることができたからよしとしよう。

パアン市街からあまり遠くないし、近くにはマイカンユゥ洞窟寺ノンカミャイン洞窟寺パドン洞窟寺があるので、パアンで定番観光以外を見てみたいなら、4つの洞窟巡りとして訪れてもいいかもしれない。

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(2019年03月06日訪問)

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田上太秀 (監修)

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