小川町といえば和紙。知識としてはそんなイメージなのだが、じゃあ実際にどこで和紙が作られてるのかはこれまで気にしたことがなかった。
もちろんさっき訪問した埼玉伝統工芸館や東秩父村の和紙の里で工程が見られるのだけど、なんか、違うのだよね。自治体やNPOが公金でやってるやつじゃなく、ちゃんと
でもどこにそういう工房があるのかはわからなかったので、とりあえず、それらしき場所をやみくもに走り回ってみた。
そこで見つけたのがこちら、久保征一製紙所。
ここも先ほどの窪田紙業同様に国の無形文化財の指定を受けている。
建物の外観は、「うん、まさに仕事してそうな工房」という感じ。
これまで製織とか撚糸とかの繊維関係の工場を見てきたけれど、小さなところはこんな感じ。文化遺産に指定された手仕事だからって、茅葺き屋根の古民家みたいなところで製造しているわけじゃないのだ。
むしろね、こうした建物や外観を見て、「何かの工場だな !?」っていう視点で見れるようになりたいものだ。
声を掛けて写真を撮らせてもらった。
ただ、観光施設でもないから基本的に仕事の邪魔をしないように遠巻きに見るだけ。特に説明も求めなかった。
住居の前に木製の水舟らしきものが見える。
外でやる仕事があるのか。
建物の中。
コウゾを煮たり、水に浸けたりする部屋か。
紙を乾燥させる作業をしていた。
ボイラーで暖められたステンレス板に一枚一枚貼り付けている。
こんな道具があるというの、初めて知った。
敷地の中央には、大きな洗い場がある。
水はきれいで、和紙原料のようなものがわずかに沈んでいる。
これは製造の設備じゃなくて、製紙用具を洗浄するための場所なのじゃないかという気がする。こんな大きな水槽が必要な道具があるのか。
いつか製紙関係の道具を見ただけですべて何だかわかるようになるのだろうか。いまはとりあえず写真を撮っておくだけだ。
見学させてくださった、久保製紙様ありがとうございました。
(2016年02月13日訪問)