棟が腐って崩壊していた。
ベーハ小屋はなんとなく切妻造っぽい屋根だが、実際は大棟全体が換気口になっているため棟木がない。向き合った片流れの屋根の上に、越屋根が載っていて、その越屋根も開口部だらけだからどうしても雨仕舞いがよくない。
ベーハ小屋を撮影したのは、道端にある三角形の空き地で、そこには五角地神塔があった。
その場所から少し東へ進んだところにもう一つベーハ小屋を見かけた。
こちらは敷地の北東の角に建っている。
棟もしっかりしていて痛んでいる様子もない。
いまでも中を納屋などに使っているのだろう。
ベーハ小屋がある集落は板東谷川の扇状地のへりで、ここから南は元吉野川の後背湿地になり水田が広がる。
こうした扇状地のへりには自然の湧水ができることがある。以前紹介した野井戸も同じような場所にある。
4坪くらいの大きな湧水があった。
水面に波紋ができるくらいの勢いで湧き出している。
水神の幣束が立てられていた。
別の場所の小さな湧水。
水を汲みやすいように井戸のようにしてあるが、ここは水溜めで、井戸の中から湧いているのではなさそう。
この樹の根元から湧き出ているようだ。
井戸から流れ出ている水路を見ると、そらなりに水量がある。
この集落は探せばこうした湧水がまだ見つかるだろうと思う。
(2009年08月21日訪問)