ゾウの滑り台を見た公園から、車で1分も走らないうちに道ばたに水車小屋を見つけた。
砂防指定地の看板に地名が「水車谷」とあることから、少なくともきのうきょうに出来た水車ではなく、地名になるくらいには古くからあったのだろう。
ちなみに左側に見える擁壁は本川小学校跡。
小屋の前には養魚場のようなものがある
かといって、これが釣堀で、水車小屋は客寄せパンダという位置づけの観光施設かというと、そういう感じでもない。
看板などもないし、地味に存在している水車なのだ。実際ネットを検索してみてもこの水車小屋について言及している情報は見つからなかった。
3月上旬というのに沢には潤沢な水があり、水輪も回転していた。年間を通じて使用できる水車なのだ。
特に本川村の歴史を調べたわけでもないが、この水車小屋はもとは発電目的で作られたのではないか。
裏側からみた水車小屋。
本来水車小屋といえばキャッチーな建物なのだが、ここは周囲は畑でとにかく地味なのだ。
畑は獣害を避けるためか、屋根もふくめ全体が金網で覆われ、人間は檻の中で耕作している。
しかも、この土壌。
ほとんどが石だ。この村ではずっとこんな土を耕してきたのか・・・。
水車小屋の中を覗いてみた。
カマドや囲炉裏なども作られていて、これは大人の遊び場だなと感じた。猟や釣り仲間の基地みたいなものなのではないか。
公費でリフォームしたか、私費で建てたかはわからないがまだ新しい。改築して20年くらいではないか。
臼は搗き臼╳3、ひき臼╳1。
巨大な水輪に上掛けしているだけのことはあり、多くの仕事ができる
天井にはベルトプーリーもあることから、籾摺り機や農作物の出荷のための機械も運転できるのではないか。
実用水車としてはかなり立派な部類といえる。
(2007年03月04日訪問)