徳島に転居して、地域を知るために9月ごろから神山町をひと巡りした。神山町は面積が広いのでざっくりひと巡りするのに6日間を必要とした。次は峠を越えて美郷村へ入った。美郷村をひと巡りするのには3日が必要だった。つまり神山→美郷で休日を合計で9日使い、そのあいだに秋も深まっていた。
続いてきょうは山川町へ来ている。美郷村から見て川田川下流の町になる。山川町をひと巡りするには5日間が必要だろうと見積もっていて、きょうはその初日。まずは県西を代表的する聖山、
最初に訪れたのは明王院。
弘法大師が高越山へ登ったおりに開いたとされる大きなお寺だ。
川田川扇状地の扇頂部の山ぎわにあり、高越山の徒歩登山路の登山口にあたる。
境内に入ってすぐ左側に十王堂がある。
左側の白い小さな堂は納骨堂。
内部には彩色された迫力ある閻魔大王がいる。
ガラス越しで見づらいが十王も祀られている。
地獄行き判定装置のひとつ、業の秤。
罪人がサディスティックな緊縛方法で吊るされている。
石柱門を入ると左手に水盤舎と宝篋印塔。
境内には放生池があり、参道は石製の太鼓橋で本堂へと続いていく。
池にはカルガモが泳いでいた。
境内右側には鐘堂。
放生池の中には弁天宮。
本堂は近年改修されたようでまだ新しい。
本堂の左側には玄関と納経所。
本堂の右側には大師堂がある。
境内西側の山腹に多宝塔のようなものがある。
トラックの後ろに見えるお堂は東司。
内部は六地蔵堂になっている。一般の多宝塔のように亀腹がない。こうした塔は時々あるが正式な呼称ってあるのだろうか。個人的には「多重塔」って呼んでいるけれど。
宗派的にも密教だし、ここまで造るんだったら亀腹付きの多宝塔にすればよかったのにもったいない、と思ってしまう。
山側から見た多重塔の様子。2階に欄干があるけれど登ることはできそうにない。
多重塔前から見た本堂。
祀られているのは西国三十三観音。蓮弁状の石碑に観音像が線刻されている。
扁額には「傘守観音」とある。疱瘡除けの意味も兼ねているのかも知れない。
(2002年11月17日訪問)