円福寺

剣山見ノ越にある山小屋のようなお寺。

(徳島県三好市東祖谷菅生)

4月下旬の日曜日、目的もなく国道439号線を走っていたら見ノ越(みのこし)まで来てしまった。

見ノ越は国道が剣山(つるぎさん)の尾根を越える峠の名前だ。剣山の登山基地であり4軒の山小屋が並ぶ。標高は1,400mあり、四国ではかなりの高所。4月下旬とはいえまだ寒々とした風景だ。

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四国では石鎚山という最高峰があるが、地理的には行き止りの奥山。「石鎚山へ行くぞ」という目的がなければたまたま通りかかるということはない。それに対して剣山は四国山地を東西に抜ける国道の峠にあるためアクセスのしきいが低い。

時刻は16時になっていたためか、観光客や登山客はまったくおらず閑散としていた。

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峠には円福寺というお寺と、(つるぎ)神社という神社がある。

きょうはいまから剣山に登ることもできないからお寺と神社にお参りしていこう。

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まず円福寺から。

お寺の駐車場はないので、登山者用の無料駐車場に車をとめていく。

国道から直接石段になっている。

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少し登ると護摩場があり、鉄骨の不動堂があった。

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海洋堂のフィギュアが大きくなったような不動明王像。

青銅像に彩色したのかな・・・。

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護摩場のところに鳥居があり、また石段が続く。

お寺というのに鳥居があるのは修験の寺だからだろう。

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石段の途中にある大師堂。

中は見えなかったが、機能的には護摩堂ではないかな。

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石段の途中にあった延命厄除不動。

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石段を登り切ったところには鐘堂がある。

白木の柱を使った変わった建物だ。

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本堂は神社の拝殿風。

本堂の左側には玄関がある。

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本堂の右側には渡り廊下で接続した衆寮っぽい建物。

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本堂の右側にも衆寮が連続している。

これ、講の人たちを泊めるためのものなのだろうな。かなりの収容人数がありそう。

お寺というより、山小屋のような印象だった。

(2003年04月20日訪問)

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