
さらに台地の裾を巻いていく。
青蓮寺の東隣りに神社がある。
正代御霊神社だ。平安時代の武家、小代氏の創建だといわれる。

シュンと伸びた大ケヤキと幟棹が印象的な境内。

石段の登り口には庚申塔がある。
基壇の部分には大きな杯状穴。

崖上の鳥居までは古い石段になっている。

石段の親柱や踏面にも細かく杯状穴が彫られている。

鳥居を過ぎるともう少し短い石段がある。
石段を登ったところのケヤキにはしめ縄が掛けられている。

境内を覆う大ケヤキの樹冠。

境内の様子。

左側には水盤舎と末社のアパート。

アパートは3軒で、左から市杵島神社、天王宮、田谷稲荷社となっている。

市杵島神社の内部。

天王宮の内部には神輿のようなものが収まっている。

アパートの右端は田谷稲荷社。

内部にはたくさんの素焼きの狐。
左奥にある大きめの狐は石造。かつては独立して建てられていた末社だったのかも知れない。

右側に小さな祠と絵馬が置かれている。
玉垣のある社に手を合わせている人物、何なのだろう。

社殿は拝殿の背後に巨大な覆屋。

拝殿を覗くと、本殿の一部が見えているが春日造りのように見える。

本殿前の石段は半六角形の放射型。四国の神社ではこういう放射型の石段をよく見かけたが、関東にはあまりない。

本殿の覆屋は明かり取りの窓はあるが中は見えない。

本殿の背後には末社、石塔、納札所がある。

石塔は駒型の道祖神と蒼井氏の板碑。
板碑のほうは文字面に激しく杯状穴が彫られ、文字はわからない。

可愛らしい納札所。

夏祭りで公開される祭りばやしと神楽が市指定無形民俗文化財に指定されている。
いまも7月25日に近い土日に祭りがあり、土曜の宵宮で神楽が演じられているようだ。

境内の東側には正代公会堂、兼、御霊神社社務所、兼、老人憩いの家がある。

公会堂から北側の路地には高地蔵があった。
基壇には2名の戒名のようなものが彫られているので、夫婦の墓ではないかと思われる。
(2023年04月02日訪問)