山の尾根を越えて頂上部分の
蛙子池は江戸時代に肥土山の庄屋、大田伊左衛門が私財を投げ打って造った溜め池で、小豆島の溜め池では最大の大きさを誇る。ここから引いた水が離宮八幡宮の前まで届いたことを祝って、肥土山の農村歌舞伎が始まったといわれている。
(2010年に「ため池百選」に選出)
蛙子池から引き返し、こんどは注意深く道の様子を見ていく。
途中、炭焼き小屋があった。
結局、集落が切れたところにある墓地を少し過ぎたあたりから、西のほうへ下る急坂があってそこが寺の入口だった。
入口には看板があったのだが、腐って倒れていて見つからなかったのだ。
駐車場に車をとめ、100mほどウバメガシの林の中を進む。
明るい崖に出た。
どうやらここが栂尾山のようだ。
本堂は洞窟で入口に向拝の屋根があるだけとういのは、初日に訪問した仏ヶ滝と似ている。
本堂は崖の割れ目のような場所にある。
さっそく中に入ってみよう。
洞窟は奥行き10mほどで短い。内部には蝋燭がともっていたので、直前にだれかが参拝したのだろう。
奥に向かって狭くなっていく、海食洞によくあるような雰囲気。左側の壁が掘り込んであり、部屋を作ろうとしたような痕跡がある。
最深部には十位一面観音の祠があり、常時電灯がついていた。
洞窟の入口方向を見たところ。
寺の上は集塊岩の崖になっている。
小さな窪みにも仏像が埋め込まれているのは、小豆島の「○○滝」でよく見かける風景。
崖にはほかに大師堂もあるので見落とさないようにしたい。
少し進むと秋葉権現社という鎮守社(?)がある。
その内部。
その内部。
また鎮守社が、と思ったら阿弥陀堂。
秋葉権現から少し下りると東司がある。
ちょっと、使える雰囲気じゃない。
境内にはほかに滝行場のような場所があったが、水は涸れていた。
本堂の洞窟の前には展望台が作られていて、肥土山の集落が見渡せる。
(2006年10月09日訪問)