立江寺

四国霊場の19番。本堂などが2階建て、多宝塔がある。

(徳島県小松島市立江町若松)

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きょうは映画館の写真を撮ろうと、小松島までやってきた。

でもその前にお寺にお参りしていこう。

ここは小松島市立江町、お寺は四国八十八ヶ所の第19番札所の立江寺だ。周囲は住宅街になっているが、この町はおそらく立江寺の門前町として成立したのだろう。

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山門前は、「街の中にある歴史ある名刹」といった(たたず)まいい。

山門は三間一戸楼門の仁王門。

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仁王はちり紙を投げつけられないようにするためか、細かい金網で覆われていていまひとつ写真が撮りにくい。

こちらは阿形。

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こちらは吽形。

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境内にはお遍路さん。

四国ではお遍路さんの姿も珍しくはない。

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境内を見ていこう。

山門を入って左側には鐘堂。

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右側には水盤舎、東司、毘沙門堂、多宝塔がある。

多宝塔は周囲に樹が多いのと、境内南側にあるので逆光となる関係で写真が撮りにくい。

二層の平面が小さく、姿の美しい多宝塔だと思う。

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多宝塔の前には毘沙門堂。

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まだ新しい建物だ。

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内部の毘沙門天は新しく見えるが、たぶん最近補修されたもので、像自体は江戸期かもしれない。

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本堂はRC造の2階建築。

左右に接続しているサブ的な堂も2階でつながっている。

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立江寺は境内があまり広くなく、階下も利用するために重層化したのだろう。

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本堂の右側には納経所。

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その右側には客殿。

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そのさらに右側には大師堂がある。

大師堂は単層。

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階段を登って、本堂へお参りしよう。

本尊は地蔵菩薩。

ここから、右の護摩堂、左の観音堂へ周り縁を伝って移動できる。

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みくじの自販機があった。

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こちらが護摩堂。

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こちがら観音堂。

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他方との付近にある修行大師像。

足には脚絆が履かされている。

この第19番あたりまで歩くと、足に故障が出る歩き遍路も多いだろうから、快癒を祈願して履かせたものだろうと思う。

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四国霊場の徳島エリアでは第12番札所が難所といわれる。第1番から順調に歩いてきた歩き遍路も、第12番の難所を越え、第13~17番と辿りながら徳島市街に戻ってきたころにはだいぶ足に来ている。

そのまま間髪入れずに徳島市から旅立ち、第18番以降の札所へ歩ける遍路はかなりの健脚だろうと思う。

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大師像の前には経木の奉納所がある。

水を掛けるようになっている。

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経木奉納の代金は500円だった。

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十日後には流水灌頂という供養が行われるようだ。

経木を供養するのかな。

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多宝塔の裏手には石仏などを納めた小さなお堂が並ぶ。

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そのうちのひとつ、黒髪堂。

江戸時代に「お京」という女が、情夫と共謀して夫を殺害し、二人で四国巡礼に出た。立江寺まできたところ、お京の髪がとつぜん逆立ち、本堂の鐘の緒にからみつき、お京は宙づりになってしまった。二人が一心に懺悔したところ、お京の髪は頭の肉ごと剥がれてしまった。二人は己の業の深さを悔悟し、そのままこの地で出家して庵を結んだという。

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お堂の中にはそのときの鐘の緒とされるものが祀られていた。

・・・ちょっと怖いよ。

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鎮守社の白杉大明神。

弘法大師が唐に渡ったときの守護神として、信徒の夢枕に立ったとのことでここに祠を建てたものとのこと。

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なお、立江寺には奥の院の清水寺という末寺が近くにあり、その裏山がミニ霊場になっている。

行ってみたいと思っていたが、駐車場がみあたらず、そのままになってしまっている。

➡場所

(2004年11月13日訪問)