お風呂に入って帰宅。
でもちょっと町なかに気になる神社があるので、風呂上がりにお参りしていこうか。
温泉街の駐車場に、巨大な天狗のお面がある。
沼田市の迦葉山弥勒寺というお寺に奉納する天狗面で、ところどころで見かける。
たくみの里にあったのもこれの仲間なのだろうか。
気になる神社というのがコレ。
名前は「赤城神社」。一般に、日光の神と赤城の神が戦って赤城の神が負けたという伝説があるが、老神温泉では赤城の神が老神の地で反撃に成功したというような話になっているようだ。ここは赤城山の北面の地域なのであくまでも赤城の神側の立ち位置なのだろう。
段丘崖にへばりつくように建っている神社で、そこに懸崖造りの舞台が造られているのだ。
舞台は新しそう。後付けで造られたのか、それとも改築したばかりなのか。
さっそくお参りしよう。
参道は石段で、ジグザグに段丘崖を登っていく。
最初にあるのが薬師堂。
薬師というくらいだから、薬師如来でつまりは仏教。
温泉地でお湯の守護神的に祀られるのは薬師如来のことが多い。
温泉薬師などと呼ばれる。
薬師堂を過ぎ、さらに石段を登ると、舞台の下部に至る。
舞台の懸崖造りの束というか柱の間を参道が登っていく。
このようなタイプの建物は、当サイトでは「割拝殿(懸崖型)」という名前で分類している。
やや特殊な建物だが、こうした社殿はは全国的に普遍的に存在している。
ただこの物件は階上に屋根がなく、単に舞台になっているだけなので割拝殿と言い切っていいのかどうかやや微妙。でも大きな括りとしては割拝殿(懸崖型)で違和感はないと思う。
割拝殿を抜けると、即、本殿になっている。
なにしろ段丘崖の途中で、平地がほとんどない場所に作られている神社なのだ。
本殿を横から見たところ。
実際は覆屋で、内部に流造の本殿が収納されている。
舞台の上には自由に出られるようになっている。
舞台からの眺め。
温泉街のごちゃごちゃしたところにあるので、景観は大したことはない。
本殿の裏側を一応チェックしてみる。
洞窟でもないかな~。
小さな末社があるだけだった。
神社へは横からも入れるようになっていて、ここからなら車いすの人でも補助があれば舞台まで行けそう。
(2021年08月02日訪問)
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