鷲宮神社

社叢に境内社が点在する大きな神社。

(埼玉県久喜市鷲宮)

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砂丘巡りが終わったので、次は友人の行きたい場所に付き合う。

友人が向かったのは久喜市の鷲宮神社。友人家族は、行楽もかねて、毎年恵方の神社で水をくむということをしていて、ここはその行事で来たことがあるのだという。

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関東の平野部の神社としてはかなり大きな神社だが、その規模ではなく、アニメ『らき☆すた』のロケ地として有名な神社だ。

私はアニメはかなり好きなほうだと思っているが、京都アニメーションの作品は感性が合わないらしく、いまひとつ刺さらない。『らき☆すた』も1話くらいは見たのだけれど記憶に残っていない。でも「アニメの聖地巡礼の名所」っていうくらいは知っている。

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鳥居を潜ると参道が続いているが、参道の左側は広い無料駐車場になっている。

初詣でなど特別なシーズン以外は駐車場の心配はまったくないのがうれしい。

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近年、御朱印を集めることが一般的にブームになっているが、こちらは月ごとに変わる御朱印があるようだ。

何度も神社に足を運ばせるうまいマーケティング。

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絵馬の奉納所にはファンアートの絵馬が。

でも、『らき☆すた』以外のキャラも見える・・・

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参道を進むと右側に八坂神興殿、八坂神社、神輿庫が並ぶ。

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神輿庫は前がガラス張りで、常時、神輿を見学できるようになっている。

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参道の左側には井戸と水盤舎。

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その先には社家入口の釘貫門がある。

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少し進むと「みひかりの池」というくぼ地がある。

1999年にこの場所を整備するために土砂を運び出していたところ、龍のような雲が空に現れたため、この池を「光天之(みひかりの)池」と名付けたという。

なんかすごく新しい伝説の誕生だ。

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ただ、これって池じゃなくて井戸なんじゃないだろうか。どう見ても、武蔵野にあるまいまいず井戸としか思えない外観。

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池の向かいには末社の久伊豆神社がある。

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さらに少し進むと拝殿がある。

ただ、拝殿は南面しているのに、参道が東側にあるため拝殿の横からお参りするレイアウトになっている。

神社は微高地なので、元々は南向きの参道があったのが水害などで周囲の道路が変化したのかというと、どうもそうではなさそう。

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というのも、拝殿の正面には相向かいが神楽殿になっているのだ。

南方向に参道があったような様子は見られない。

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ただ、神楽殿自体はあまり古くはなさそう。断言はできないが、大正~昭和前期くらいじゃなかろうか。

中に収蔵されている絵馬のほうが時代がありそうなので、かつては絵馬堂があったのか、あるいは、神楽殿は建て替えなのかもしれない。

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神楽殿の横には末社の姫宮神社。

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そのよこには力石があった。

小さそうに見えるけど、これを持ち上げるのって簡単じゃないよ。

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拝殿は正面7間という大きなもの。

鷲宮神社には本殿が2つあるので、そのぶん幅が広いのだろう。

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拝殿の背後は凸型で幣殿になっている。

背後の2つの本殿は中門の奥でよく見えない。左側が神崎神社、右側が鷺宮神社本来の本殿である。

1つの拝殿に2つの本殿が接合している例として福山市の賀茂神社や山口市の野田神社ある。前者は本地垂迹説にもとづき、本地仏と垂迹の神をそれぞれ祀るもの、後者は実在の武将親子が神格化したものだった。

だがこの神社の2つの本殿はいずれとも異なり、本殿+摂社というような感じだ。

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本殿の横の方に回り込んでみたが生垣でよく見えない。

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裏側の方も生垣が続いている。

瑞垣で本殿が見えにくい神社というのは多いが、植え込みで見えないってパターンは初めてじゃないか。

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本殿の西側には広い社叢があり、その中に末社が点在している。

東側の参道から進んできた行き当たりの場所にあるのが八幡神社。社叢の中に八幡神社専用の細道が続いている。

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八幡神社の社殿は武骨な感じの、切妻平入りの造り。

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八幡神社背面。

これは二間社流造りというのとはちょっと違う。

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鷲宮神社でもっとも印象的だったのがこの社叢だ。

敷地西側には青毛堀川(あおげぼりがわ)という大きな農業排水が流れ、境内はそこで終わっている。微高地になっているのがわかる。

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次の末社へ。

ここも末社専用の細道がある。

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この細道を進むと、鹿島神社、

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稲荷社がある。

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この細道は裏参道のようで、裏に抜けられそう。

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本殿の背後にあった粟島神社。

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境内にはほかに鳥小屋がある。

(2022年02月11日訪問)

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ムック – 2023/4/13
京阪神エルマガジン社 (編集)
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