きょうは美馬町へ芝居小屋を探しに来たが既に更地になっていた。そのまま一縷の望みに賭けて半田町、井川町の町なかをチェックしてみたがそれらしき物件も見つからなかった。徳島県内の芝居小屋探しもそろそろアガリなのだろう・・・。
そのあと時間が中途半端に余ったので、井川町から井内谷をさかのぼって
個人的にこのエリアに来るたびに「他のソラの集落や祖谷の村々と何かが違うな」と感じる。何が違うのか言語化できないのだが、どことなくさびしい感じがするのだ。これからこのエリアの風景をいくつか紹介していくので感じ取っていただけるだろうか。
井内谷へ分け入り、日本棚田百選の「下影の棚田」から松尾川谷への峠道を進むと、道端に屋根の勾配が急な土蔵が見える。
これはおそらく在来種たばこの蒸屋だろう。
屋根が茅葺きで、小屋の架構はおそらく
こうした勾配のきつい土蔵は、穴吹川や貞光川の上流域で時々見かける気がする。
2階相当部分の高さに開口部が少なく、妻側に小窓があるだけだ。これまで見てきた阿波葉の蒸屋のフォーマットとも違っている。草屋根時代に大棟に気抜きがあったのを被覆したときに取り除いたのかもしれない。
建築年代の判定はまったくできないが、蒸屋だとすればタバコが専売になる以前の建物じゃないかという気がする。
(2009年06月28日訪問)