山陽町は岡山市の北東にあって、岡山のベッドタウン化が激しい。千光寺への道路も途中まではニュータウンへ向かうバイパス道路である。
だが千光寺入口の看板を入ると、とたんに車がすれ違うのもやっとのような狭い道が谷へと続いていた。
その途中の畑の中にぽつんと三間一戸楼門がある。
先の弘法寺もそうであったが、岡山市周辺では楼門と境内が離れているという寺をいくつも見た。これも岡山の寺の特徴のひとつと言っていいだろう。
境内図。
とても控えめに書かれていて、実際にはもっと堂宇が多い。
山門は薬医門。
山門を入って右側には書院がある。
袴腰鐘楼。
その付近にあった小堂×2。
そして石段を上がると本堂がある。
また雨が降ってきた。さっさと参詣しなければ‥‥。
境内図を見ると三重塔は書院の裏手のほうにあるように見えたので、本堂から駆け下りて、今度は別の石段をダッシュで駆け上がる。
息が切れるくらい石段を登ると、すこしの平地があり三重塔が建っていた。
裏門は薬医門で、裏の(おそらく町の清掃センターへ行くための)道路に面しているようだ。ただし裏からの入山は不可。
和様を基調(一部唐様の折衷)の端正な塔である。
最近補修した際、相輪を交換したようである。古い相輪は鐘楼付近の草むらに投げ捨ててあった。
ふと横を見れば、三重塔のある場所と本堂のある場所はつながっているではないか!
そうならそうと伽藍配置図に書いておいて欲しかったぞ。
(2001年04月30日訪問)