「第十」という地名がある。かつてここでは国が主導した吉野川可動堰建設計画が持ち上がり、全国的にも報道された場所だ。可動堰が計画された付近には江戸時代に作られた「
その第十堰の横に小さな火の見櫓のようなものがある。
おそらく川が増水したときに堤防を監視するための望楼なのだろう。
この望楼から左手に、こんもりした小さな森が見える。第十の八幡神社だ。
社殿はどれもコンクリート製。そういえば先ほど立寄った神明社もRC造だったな。この地域、とくに吉野川の堤防沿いにはRC造の社殿が目立つような気がする。
社殿は土盛りの上にある。
吉野川の堤防がいまより低かったころ、洪水で水が村にあふれてもこの土盛りの上に水が乗ることはないように作ったのだろう。
本殿は流造。
鳥居の横には百度石があった。
願掛けの際、拝殿前からこの石まで戻れば1回お参りしたことになるのだ。これを1日に100往復、21日間欠かさず続けるというのが最強の願掛けとなる。
境内には大きな楠が茂っていて、昼でも暗いほど。
末社の水神社。
境内の奥のほうに尖った石碑が見える。
忠魂碑だ。このように丈夫に四角錐の形がある墓石や石碑は、戦死者を祀るものが多い。
忠魂碑の周囲には遊具が並んでいる。
ブランコと鉄棒。
謎の回転式遊具。
これは他では見たことがないタイプの、立ち乗り式の回転遊具だ。
滑り台は開放デッキ台。滑降部はFRP樹脂板。
全体的な構造はあすみが丘東公園の滑り台と類似するが、滑降部の材質が違うし、タラップの手すりの接合方法が違っている。
滑降面だけを見ればあすみが丘公園の台と比べてこちらのほうが時代が古そうだ。
滑降面がFRPというだけでなく、タラップの側桁と踏み板の溶接方法が手間がかかる造りになっている点も古いのではないかと推測される。
全体形状は違うが、タラップだけを見れば美馬の木ノ内公園の滑り台と共通点がある。
デッキから滑降部を見たところ。
滑降部の先には、滑り台専用の小さな砂場がある。
境内にはほかにカモメ型雲梯があった。
(2004年04月30日訪問)