
仙波河岸から登れる崖線上に神社があったのでお参りしていく。
名前は仙波愛宕神社。
社殿が塚の上にあるので「富士塚か?」と色めき立ったがこれは古墳らしい。

古墳の説明版。高さ6mの円墳でこの周辺には古墳群があったという。
ここから南西へ300mくらいのところにある浅間神社の富士塚を「母塚」と呼び、この塚を「父塚」というらしい。
富士塚は興味深いのだが、きょうはちょっと時間不足なので行かない。

右側の狛犬。
丸石に前脚を乗せているがこれは後補で、補修時にこのポーズになったようだ。
参道方向を向いてい置かれていて、吽形と思われる。

左側の狛犬。
こちらも丸石に足を乗せている。
鼻が欠けてしまっているが、吽形と思われる。

塚を登って拝殿へ。

拝殿は比較的新しい。
案内板には「社殿は関東大震災で倒壊したものの再建」と書かれているので言葉通りならば大正時代の建物ということになるが、そこまでの時代感はない。
改修されたのは平成か、古くても昭和末期だろう。

拝殿を覗いてみると、改修前の社殿の写真が飾られている。この写真が大正時代に建てられた社殿で、修復前の状態を記録したのだろう。

拝殿の後方は凸型で幣殿になっている。
そのさらに背後に独立した本殿があるが、現在は小型の仮本殿だ。

以前はこの基壇の上にぴったり載る入母屋平入りの本殿があり、その向拝部分が幣殿に密着していたようだ。
そして向拝の床下を潜れるようになっていた。ハシカが流行したときに母親が子どもを抱いて床下を潜ると、ハシカが軽くなると云われていた。
7月12日に浅間神社の初山て母塚たる富士塚に登ったあと、7月24日には愛宕神社の例祭で父塚に登るならわしだったそうだ。

拝殿の床下にも謎の扉があるな・・・まさか潜るのってここじゃないだろうね・・・?
床下に入るとハシカが軽くなるっていうの群馬県のお寺でも見たことがある。普遍的な信仰のようだ。

参道の右側には水盤があった。
水道が掛け流しになっているよい水盤。

水盤から奥の方へ通じる路地がある。

その路地の奥には延命地蔵が祀られていた。
高地蔵だ。
もしかして昔は段丘の下の氾濫原にあったのかも。

不動明王(?)

鎮守の森の周囲はマンションや4車線国道で、この森の中だけは喧騒を忘れさせる。

地蔵菩薩の基壇には大小たくさんの杯状穴が掘られていた。
(2023年04月23日訪問)